6月 22 2010年

別に ポニョ をハーバードに入れたいわけではないが…

[ 投稿時刻 ] 23:10 | [ 投稿者 ] ひょっとこ 

Yahoo!ニュースに掲載されていた AERA の記事です。

最後の一文にある、

私のした教育は、この子にとって日常であり、自然であり、何のストレスもなかったということだから。

という言葉は良いですね。とても参考になります。


娘はハーバード 母の「千冊読破」教育
──「早期教育効果は小学生で消える」(本誌4月26日号)を読み、「うちの子育てが参考になれば」と投書を寄せた、若菜さん一家。
早くから英語を教えたわけでも、特別な家庭教師をつけたわけでもない。子どもの自発性を最大限尊重する幼児期の家庭教育とは──。──

埼玉県蕨市出身の若菜友子さん(22)は、この夏から米ハーバード大大学院に入学、教育学を学ぶ予定だ。ハーバードだけでなく、ペンシルベニア大、英オックスフォード大、ケンブリッジ大などからも入学許可を得た。
お茶の水女子大附属高校在学中に、オクラホマ州の高校に交換留学したのを契機に、高校卒業後はそのままアーカンソー大学に進学、心理学を学んだ。将来は、「英語を母国語としない学生向けの英語教育カリキュラムの作成などにかかわりたい」(友子さん)という。
友子さんは帰国子女ではなく、ネイティブスピーカーでもない。小6まで本格的に英語を勉強したことはなく、セサミストリートのビデオを見て楽しんでいた程度だ。印刷会社に勤める父・啓一さん(53)、専業主婦だった母・幸枝さん(49)ともに海外生活経験は皆無だ。

■絵本を月20冊借りる
0歳からの英語教育や、フラッシュカードを使った知能開発など、いわゆる「早期教育」とは無縁だった。幸枝さんは、家では英語はおろか、ひらがなさえも教えたことはない。
幸枝さんが重視したのは、「五感を使って親子で楽しむこと」。童謡の本があれば、一緒に歌うだけでなく、歌に合わせてピアノの鍵盤を叩き、挿絵にすべて色を塗った。一緒にスーパーに買い物に出かけるときは、道すがら、「昨日と違うもの」を見つける「今日探し」に親子で熱中した。具体的なモノの名前を覚えさせるよりも、名もない雑草のような、幼い友子さんの目に映る「新しい世界」を大切にした。
「ただ娘と一緒に遊ぶことが目的でした。私自身が、非常に楽しかったんです」(幸枝さん)
2歳になると、近所の図書館で月20冊の貸し出し限度いっぱいの絵本を借りてきて、読み聞かせをした。お気に入りは谷川俊太郎の詩をもとにした絵本『もこ もこもこ』(文研出版)。文字を追うだけではなく、登場人物になりきって、二人で歌い、体を使って演技した。
新しく生まれた弟に、幸枝さんの手がかかるようになったこともあり、幼稚園でひらがなを習った友子さんは、年長組から一人で絵本を読むようになった。埼玉大教育学部附属小学校に入学後は、講談社の「青い鳥文庫」などを次々と読破していった。
小学校時代の得意科目は国語。小3で「小説」を書き、自作の連載マンガをノート30冊分も描きためた。おとなしい性格だったが友達は多く、クラス文集の表紙を担当するなど、自分に与えられた役割をきっちりこなすタイプの児童だったようだ。

■「勉強しなさい」はなし
英語の勉強は小6から。近所の塾に通って英検5級を取り、自信がついたので、中学の授業は楽しかったという。初めて本格的に受験勉強をしたのは高校受験の時だが、「母に『勉強しなさい』と言われたことは一度もないです」(友子さん)。
子どもに手がかからなくなったので、幸枝さんは介護の勉強を始めていた。「何も言わなくても、親の勉強する姿を見て、子どもも自然と勉強することの意義を感じてくれたのだと思います」(幸枝さん)。
親子で楽しんでいるうちに、子どもがさまざまなことに興味を持ち、進んで読書や勉強に向かう──友子さんのようなケースは、多くの親にとって理想だろう。だが、子どもはなかなか親の思う通りには動いてくれないものである。
都内に住む主婦、A子さん(35)は、幼稚園年中の息子がいつまでたっても、文字に興味を示さないことに焦っている。絵本の読み聞かせは0歳からやった。色のきれいな絵本や、外国製の飛び出す絵本が大好きで、まだ口もきけないうちから目を輝かせていた。今でも「読んで」とせがみにくるが、目は絵にばかり引きつけられ、まったく字を見ていない。
「うちの子は本好きだと思っていたのに、裏切られた気分です。園の同級生はみんな字が読めるらしいのに、心配です」
学習指導要領上は、ひらがな、カタカナはすべて、小1で最初から教えることになっている。だが、静岡県内の小学校で23年間、教師の経験がある教育評論家の親野智可等さんのような教育のプロにして、こうアドバイスする。
「できれば就学前に、ひらがなの読みだけでも、できたほうがいいでしょう」

■名前や看板で覚える
もっとも、早期教育を勧めているわけではない。最近では、ひらがな、カタカナだけでなく、初歩的な漢字もマスターした状態で入学してくる子が少なくない。スラスラ長い文章を書ける同級生を見て劣等感を感じ、「国語嫌い」になる恐れがあるからだという。ただし、無理強いは逆効果だとも。
「自分の名前はどんな字を書くのかとか、身近なもの、興味のあるものから少しずつやればいい。子どもが嫌がったらすぐやめることも大切です」親野さんは、そう提案する。
千葉県に住む30代の主婦、B子さんは、懸命に読み聞かせをしたのに、当時5歳の息子は興味を示さなかった。読み聞かせの最中にすぐ飽きて、歩き出してしまうのだ。
ところがある日、一緒に街を歩いていた息子が、カタカナで書かれた消費者金融の看板を、ちゃんと読めていると気づいた。息子はテレビCMを見て、いつのまにか覚えていたのだ。
「興味を持ったのが消費者金融のCMというのは微妙ですが、息子にとっては、私が読む絵本より面白かったんでしょうね」 とB子さんは苦笑する。息子は小3になり、好きなアニメや漫画を通じて語彙は飛躍的に増えた。国語も得意だ。
日本赤ちゃん学会理事長で、同志社大学赤ちゃん学研究センターの小西行郎教授は、
「子どもの学習に、絵本を使わなければいけないと思いこんでいる親が多すぎる」
と指摘する。現実には存在しない「親切なゾウさん」や「いつも笑っているライオンさん」よりも、街にあふれている看板や、友達の名前のような身近にあるもののほうが子どもの興味を引きやすいのだ。

■母がすべてではない
小西教授は、特に文字や音楽といった視聴覚分野だけが重視され、嗅覚、味覚、触覚などの感覚がないがしろにされている現状が怖いと言う。
「特にフラッシュカードは、りんご→みかん→すいか、というふうに、決められた順番で、与えられたものをただ反射的に覚えていくだけのもの。でも通常は、子どもの興味はりんごの色、味、におい、といったように、一つのりんごから多方面に広がっていくものなのです」
子どもと向き合い、その興味の方向を見極めるのは、時間に余裕のないワーキングマザーにとっては大変そうだが、
「母親が向き合うのは、保育園から帰ってきてからで大丈夫」
と小西教授は言う。子どもの世界は、母親との関係だけではなく、幼稚園や保育園でも構築される。幼児期の親子関係が重要なことは言うまでもないが、それがすべてではないのだ。
前出の幸枝さんは、友子さんと過ごした濃密な時間を、かけがえのないものだと思う。読書記録や友子さんがお絵描きしたスケッチブックはすべてとってある。でも、肝心の友子さんは、就学前のことはあまりよく覚えていないという。
「それでいいんです。私のした教育は、この子にとって日常であり、自然であり、何のストレスもなかったということだから。それが私の子育てにおける、最大の成功だったと思います」

編集部 甲斐さやか

転載元 : Yahoo!ニュース 2010年6月21日(月) 12時36分配信


乳幼児時期の早期教育については、個人的には懐疑的です。5 歳程度で、それほど大きな差がつくとは到底思えませんし、その時点でついている差(読み書きにおける多少の差)なんて、別に気にすることではないと考えています。時期が来れば、ちゃんと話せるようになるし、書けるようになるし… 幼少期には幼少期にしかできないことを大切にしたいと思っています。情操教育と言ってしまえばそれまでですが、音楽に触れたり、綺麗な景色を見せたり、外を散歩したり、駆け回ったり… 一緒になって出来ることは、できるだけ一緒にやってあげようと思っています。子供の心をちゃんと育ててあげたい、そんなことを普段から考えています。

Share

関連する記事

ブログ村ランキング に参加しています。エントリーをご覧になった方は、下記バナーを 1 クリックしていただければ幸いです。
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 子育てブログへにほんブログ村 子育てブログ 乳児育児へにほんブログ村 子育てブログ パパの育児へにほんブログ村 子育てブログ 親バカへにほんブログ村 家族ブログ 家庭・家族へ
子育てスタイルのランキングに参加中♪ よろしければクリックしてくださいね♪

2 件 のコメントがあります。

  1. 熟子 より:

    うーん、考えさせられる記事でした。
    友子さん(奇しくも同じ名前^^;)と、途中までは同じだったんですけどねぇ。
    本も大好きだし、私は友達と交換連載漫画を描いて、クラスの友達に見てもらったりしていました。

    でも、小学生時代は私立中学受験のための勉強をやらされる日々。
    行きたくもない私立受験への勉強に辟易し、実力以上の学校の受験をさせられ、すべて不合格。
    結局は、そこそこの人生です(w

    「英語教育のカリキュラムを作りたい!」なんて、理想が高いわぁ~・・・(そんな発想、どこをどうひねっても出てこなかった)
    今でも、人生の指針を決めかねている35歳主婦です。

    個人的には、0歳児教育とかリトミックとかの効果は懐疑的だと思っています。
    親子両方が楽しめなければ、苦痛なだけです。
    (ピアノのプロやゴルフのプロは、3歳くらいから始めている子も多いようですが)

    ひらがなは幼稚園前から、4年生から朝6時にたたき起こされ、
    ラジオ基礎英語の勉強をさせられ、
    小学校に入ったときから父の誕生日プレゼントは英語の本。
    家族旅行はほとんどナシ。海外旅行、滞在経験もなし。
    そんな効果は、今の私をみたらわかります。

    私は、英語の勉強させるなら海外旅行して、
    色々な刺激を受けさせてやりたいと思います。
    自分で海外旅行をして、初めてちゃんと身につく英語を勉強したいと思いました。
    そういう「動機」こそ、勉強の原動力なのじゃないかしら?

    「もこもこもこ」は大好きです!
    息子が0歳のときに借りたけれど、かなりハマりました。
    シュールすぎてインパクト大。

    同じく谷川氏の「おならうた」も、現在ハマり中。
    小学生男子らしいバカバカしさに大笑いしながらも、
    これまた、息子に非常にウケて、自分で読んでいます。

    谷川氏こそ、天才です。
    (ダンナは、「美味しい仕事しやがって」と言っています^^;)

    長文、失礼いたしました。

  2. ひょっとこ より:

    熟子さん
    コメントありがとうございます。

    > でも、小学生時代は私立中学受験のための勉強をやらされる日々。

    マジですか!?

    実は、ボクも中学受験組です。歳の離れた兄貴が塾通いしていて、何だか楽しそうに
    見えたので、自ら進んで母親に「塾に通いたい!!」と言ったため、小学校 2 年生から
    塾に行かされました。そして、受験も差し迫ってくると、周りは遊んでいるのに
    日曜日ですら塾があって、本当に嫌になったものです。でも、自分が口にして、自分の
    意志で通わせて、と親にお願いしたことが仇となり、親は絶対に辞めさせてくれません
    でしたね… 「勉強しろ、勉強しろ」と耳にタコができるほど言われましたし。
    (母親は、いわゆる教育ママでしたね… 熱心さが溢れ出ていました、いま思うと。)

    結局、そこそこの私立中学に入り、小学校時代はトップクラスだった成績(で天狗に
    なっていた自分)も、周りにはゴロゴロ神童みたいな奴らがいて、挫折を知り、
    逃避を知り、夜遊びを知り… 小学生時代の思い出は辛いものが多いような気がしますが、
    中高時代は楽しい思い出ばかり。。。笑
    (まぁ、私立に6年も通わせてもらって、浪人する羽目になり、1年回り道。そして、
    また私立大に入ってしまう親不孝な息子なんですが…)

    すみません、話が逸れました。

    > 親子両方が楽しめなければ、苦痛なだけです。
    > そういう「動機」こそ、勉強の原動力なのじゃないかしら?

    本当にそう思います。

    勉強もスポーツも歌も… やっぱり、リアルな体験がベースにあると思います。
    親子両方が一緒になって楽しむことが大事だと思います。

    遊びの中にだって、重要な勉強の要素がありますしね。勉強を勉強だと思わせない
    工夫はいくらでも出来ると思います。

    谷川俊太郎は良いですね。
    五味太郎も良いです。通っている保育園で絵本を貸してくれるのですが、いま
    借りているのは「きんぎょがにげた」です。

    かなり食いつきが良くて、視覚的にも楽しめる本ですよ。

熟子 へのコメント

*

Spam Protection by WP-SpamFree